福袋の文化社会学

人はなぜ「節目」を大切にするのか。
「終わりよければ全てよし」「はじめが肝心」「第一印象」「縁起をかつぐ」などなど、人に対して、自分に対して、物事に対して、人は、過剰と言われるくらい敏感に「節目」をとても大切にする。
日本の伝統からすると、年末年始がとりわけその象徴であると言って過言でない。
本論は、「情念」と言うべき、毎年、社会現象を引き起こす、お正月の風物詩、「福袋」について焦点を当てたいと思う。
私の友人・知人が勤める、某百貨店やブランドショップ・ブティックの話を聞いてみた。
産業側からの年末年始は、怒涛のように息つく間もなく、流通・販売促進の企画戦略・準備にてんてこ舞いだと言う。
「福袋」づくりも日夜休みなく、大変だという。「福袋」は「縁起」ものであり、お客様に一年のスタートを喜んで欲しいと言う願いと売れ残り商品の整理という2面性を持つ。
業界の人達に聞いた話であるが、年や業種によって違うが、5万円のモノを1万円で、10万円のモノを2万円で売るのがセオリーだそうだ。
でなければ、消費者側からすると「福袋」を欲しいとイメージする「欲望を喚起」させるシステムは作れないという。
除夜の鐘を聞きながら、元旦そうそう、寒空のなか一年の幸せを「袋」のなかから「福」をもぎ取る。
例えば、全国から観光も兼ね、渋谷109に立ち並ぶ若い女性達の心の内は、特した気分と今年もよりいっそうキレイなりたい気持ちの顕れではないか。
私達は、そうした目に映らない人達の支えによって、「節目節目」を迎えられる。
「福袋」とは、人々の汗と努力や思いがつまった、思いの結晶であることを忘れてはならない。
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