今年流行のファッションアイテム

2008年は、「パンスト誕生40周年。」
2008-9A/W FASHION COLLECTION女性の流行は、柄色のストッキングである。
少し、その40周年のルーツを社会的背景から辿ってみたい。
深井晃子監修『カラー版世界服飾史』(美術出版社)によれば、「ナイロンストッキングからパンティストッキングへ」のなかで次ぎのように述べている。

「1940年5月15日、女性用ストッキングとして全米で一斉に売り出されたナイロンストッキングは、怪我人が出るほどの騒ぎを引き起こした。後にこの日は「N−DAY」として記録される、戦争さなかでもあり、アメリカ以外の国でははきたくても入手困難だったナイロンストッキングをはいているように見せかけるため、パリの女性達のなかには、当時後ろ中央にシームが入っていたナイロンストッキングに似せて、素足のふくらはぎ中央に黒の線を引いたりするものもあった。
戦争が終わると「クモの糸よりも細く優美で鋼鉄よりも強い」ナイロンは、それまでの絹のストッキングにかわり世界中の女性を虜にした。50年代の高くて細かいヒールの靴の流行とともにシームはファッションの重要なポイントになったが、ミニスカートが流行する60年代になるとストッキングには大きな変化が見えはじめる。シームレスへ、さらには67年に大股半ばまでの短さになったミニスカートにはそれまでのストッキングをガーターベルトでつるすという方式では現実にあわなくなり、パンツと一続きの形態パンティストッキングが生まれた。7年からはエクササイズブームにより、厚手のパンティストッキングであるタイプの需要が高まった。」(170頁)

フランスのモード学者ボードリヤールは、このような流行を「ファッションはつねにレトロ、懐古趣味である」と述べている。

周知の如く、現代ファッションの流行のアイテムは、パッと生まれてくるのではなくこうした歴史的背景と深く関わっている事が理解できる。

今年流行の柄のストッキングにもそのことが理解できるのである。

詳細を下記に掲載させていただきます。
http://d.hatena.ne.jp/keywordmobile/%83p%83%93%83X%83g?guid=on

−−−−−−−−−−−−「直江道愛、第1モード研究所。ホームページ。」
−−−−−−−−−−−−http://10740828.blog123.fc2.com/
『直江道愛、NAOEMODE』
−−−−−−−−−−−−「直江道愛、第2モード研究所。ホームページ。」
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『直江道愛、NAOEMODE』

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